Behemoth「Satanist」

Behemoth「Satanist」レビュー

Behemoth(ベヒーモス )は、ポーランド出身のブラッケンド・デスメタルバンド。同国の「VADER」と並び、エクストリームメタルシーンの確立に貢献したバンド。今ではSLAYERとツアーを回るほどに成功した世界的なバンドです。

初期はブラックメタルでしたが、近年はデスメタルに接近していてブラッケンドデスメタルなどと呼ばれていますが、かなり独特な音楽に進化しています。

この作品は2014年発表の10枚目。

メンバー

Adam “Nergal” Darski ネルガル( ボーカル/ギター)
Patryk “Seth” Sztyber セト(ギター)
Tomasz “Orion” Wróblewski オライオン(ベース )
Zbigniew “Inferno” Promiński インフェルノ(ドラムス)

このアルバムの前にギター/ボーカルのネルガルが白血病にかかり生死の境を彷徨うことになります。しかし奇跡的にドナーが見つかり骨髄移植の末に無事復活を遂げました。

その復活第一弾のアルバムにこのタイトルとはなかなかのセンスではないでしょうか。

悪魔というモチーフは古くからロックバンドで使われてきたものですが、悪魔という存在は元々異教の神々だったという説があります。それを異端とし、排除しようとしたものが由来だというのです。その宗教にとって都合の悪いものを異端とし、否定する。
それって社会に馴染めない人々とも重なってくるようにも思うんです。現代社会は複雑で、誰もが孤独を抱えていますよね。いわば誰もが異端者の気持ちを抱いています。特に若者においてはそうで、気持ちの置きどころがわからず辛い日々を過ごすこともあるでしょう。そういった人々にとっての居場所がロックであるということは別に不思議ではありません。つまりこのアルバムの、もっと言えばBehemothのコンセプトは変わったテーマではありません。

さて、音の方ですがはっきり言って傑作です。名盤です。素晴らしい。ブルータルなドラムもあるのですが、あくまで持ち味のひとつという感じで、誰も真似できない緊張感のある暗黒ゴシックな世界を作り上げています。

暗黒で美しいこのアルバムの世界はBehemothの到達点ではないでしょうか。

1. Blow Your Trumpets Gabriel 
2. Furor Divinus 
3. Messe Noire
4. Ora Pro Nobis Lucifer 
5. Amen
6. The Satanist
7. Ben Sahar
8. In the Absence ov Light
9. O Father O Satan O Sun!

ストリングスやコーラスがより雰囲気を盛り上げ、ギターソロは速弾きではなく王道的ロックギターのそれです。これらが有機的に交わっているところが素晴らしい。本当に名盤

ブラックメタルやらデスメタルやらブラッケンドデスメタルやらという言葉もこのアルバムの前では無意味でしょう。
ボーカルのグロウル(デスボイスの種類)も聞き取れるレベルでメロディックとすら言えます。

それぞれのPVも素晴らしいので必見です。

1. Blow Your Trumpets Gabriel
アルバムの1曲目です。この不気味な感じ。映画を観ているようです。メインリフが途切れてからの展開がかっこいい!

7. Ben Sahar
荒廃した世界が美しい。終盤のバックコーラスが荘厳な雰囲気を盛り上げてくれます。

 

9. O Father O Satan O Sun!
アルバムラストを飾る曲です。ドラマチックで美しい。

 

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